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インフルエンザ

漢方のバイブルとされる書物に「傷寒論」があります。三国志の時代(3世紀)魏の張仲景が書いたかぜ・インフルエンザ・腸チフスなどが想定される急性熱病の治療法を述べた書物です。漢方というと慢性病しか使えないというイメージを持った人が多いですが、本当の漢方は急性熱病への対処から始まったのです。

インフルエンザの初期、漢方では発表剤と呼ばれる病邪(ウイルスや細菌などと考えると理解しやすい)を体表から汗とともに排出、治療する手法が用いられます。この治療法はウイルスが内攻して脳炎を起こすことも同時に予防します。強力な解熱消炎剤によってインフルエンザ脳症が誘起される心配を否定しきれない新薬による治療と比べて決定的に優位性を持つ部分です。麻黄湯を用いた研究ではタミフルなどの抗ウイルス薬と比較して、ウイルス排泄終了までの時間は同等という報告もあります。39度から40度の高熱を発している状態では牛黄清心丸が奇跡的な効果を発揮します。(約2時間で平熱になりそのまま治癒します)

頭痛・悪寒・節々の痛み・発熱で始まる場合は麻黄湯系、悪寒なく咽頭痛・発熱で始まる場合は銀ギョウ散系、高熱を発したときは清心丸系を、漢方に詳しい薬剤師によくご相談のうえ、お試しください。



(以下は2009年11月お客様に配布した資料です。)
ウイルス感染症の拡大予防は可能か?
インフルエンザウイルスA(H1N1)の感染拡大がパンデミックになってしまったと、だれもが認めざるを得ない昨今です。
いまのところ、強病原性といわれる鳥インフルエンザウイルス程の強い病原性(死亡率50%以上)は持っておらず、通常の季節性インフルエンザ程度の死亡率(死亡率0.01%程度)とされています。広島市周辺は11月末がピークと予想しますが、患者発生は3月頃まで高レベルで続くことでしょう。本番は近い将来に予想される鳥インフルエンザです。今回はその予行演習と思う必要があります。十分に注意してください。

じつは、日本国内は2006年(平成17年)秋~冬のノロウイルス感染症、2008年(平成20年)後半のタミフル耐性Aソ連型インフルエンザという2度のウイルス疾患の爆発的大流行を経験しているのです。
2006年10月から2007年2月にかけて全国の特別養護老人ホームなどでノロウイルス感染症が多発しました。厚生省や各県の衛生研究所のホームページには「カキの生食が感染のもとだ」とPRされカキ関係業者が危機的状態に追いやられたことは記憶に新しいと思います。しかし、DNA分析の結果、国立感染症研究所病原体ゲノム解析研究センターは流行の中心である「G24」株37株中、国内で過去に検出報告があったタイプは1株だけで少し前からヨーロッパ・香港で流行していた「EU2006b」が33株、「EU2006a」が3株であることが判明した。全国の63衛生研究所の約860検体でも4分の3が「EU2006b」で同様の結果となっている。すなわち、①2006年春から秋にヨーロッパあるいは香港から持ち込まれた新種のノロウイルスが、新ウイルスに対して免疫力を持っていないために爆発的に感染拡大、大流行となったものである②この短時間での感染拡大は排泄されたノロウイルスが河川から海に流れカキなどの2枚貝の体内で蓄積され、それを食べた人が感染、発病するという公式の感染ルートが誤りであることを示しています。(少なくとも2006年の流行はこの感染ルートではなかったのです。)
つぎは、2008年のタミフル耐性Aソ連型インフルエンザウイルスです。
2008年7月頃まで、タミフル耐性インフルエンザウイルスの検出報告は全インフルエンザ中3%程度と極めて低いものでした。ヨーロッパでは2007年末にはタミフル耐性インフルエンザウイルスが80%をこえ、治療上の重大問題となっていました。世界で消費されるタミフルの75%を使用すると言われる日本でタミフル耐性インフルエンザウイルスが出現しないのは不思議なことに思われました。それが2008年12月になると、状況は一変します。この時期流行したインフルエンザ患者の20%がB型、80%がA型で、A型の50%がA香港型インフルエンザ、50%がAソ連型。Aソ連型の90%前後がタミフル耐性である、このような報告が相次ぎました。タミフルの売り上げが激減し、吸入型のために売れなかったリレンザの売り上げが急増します。
2008年7月まで3%程度であったタミフル耐性Aソ連型インフルエンザが12月には36%まで急増する。しかも数年来の異常行動騒ぎでタミフルの使用量は減少気味の環境においてである。この期間に、全国でタミフル耐性Aソ連型インフルエンザウイルスが新規発生したとは考えにくいわけで、タミフル耐性Aソ連型インフルエンザウイルスが爆発的に感染を広げたと考えるのが自然だと思います。

広島市周辺におけるインフルエンザAの感染は6月下旬に始まりました。5月いっぱいは9割が季節性インフルエンザA型・1割がB型でした。6月末から10月までDNA検査をした全てが新型にチェンジしています。6月下旬ハワイ大学から来日した女子ソフトボールの選手がウイルスを持ちこんだと思われます。ソフトボール大会から感染は拡大していったのです。

このようにこの4年間で日本社会は3度のウイルス感染症の爆発的流行を経験しています。次回4度目の流行は鳥インフルエンザになるだろう、そして今回同様この流行を未然に防ぐ方法は存在しないことを十分に承知の上で対処しなければなりません。成田等で行われた水際作戦はサーモグラフチェックで分かるように発病者のチェックでしかありません。ウイルス保有者は素通りしています。

インフルエンザは飛沫感染(吐息中の水分粒子に付着したウイルスが呼気から、あるいは顔・衣服・家具等への付着を介して手に付着し口から体内に侵入する感染形態)ですからマスク着用、うがい、手や指の洗浄が重要です。
マスク着用で気になること。
1、飛沫感染はウイルス保有者と2m以内に接近すると感染の恐れが強くなります。2.5m以内に近づかないことが望まれます。マスクをするとくしゃみ、咳による飛沫の飛散が強く抑制されますから患者がつけることで大きな効果を発揮します。
2、かぜ・インフルエンザは上気道感染症と呼ばれます。上気道とは鼻から鼻腔、口、口腔から咽喉の部分です。感染が発生する部位で一番面積が大きいのは鼻腔粘膜であることを忘れてはなりません。
うがいについて
イソジンの成分ポピンヨードは強力な殺菌作用を持っていて細菌だけでなくウイルスにも有効です。しかしかぜ・インフルエンザ予防にイソジンガーグルでうがいした場合、予防効果は全くなかったという報告があります。紅茶、お茶、水でのうがいには相当な予防効果があったということです。(発病が40%近く減少する。)
上気道粘膜のごく一部を洗浄するうがいによってかなりの予防効果を上げることができるのであれば、上気道粘膜の大部分を占める鼻腔粘膜の洗浄によって大きな予防効果を上げることができるのではないかと考えました。ヨガ関連商品を扱っているお店では鼻洗浄用の小さなじょろを販売しています。顔を傾けて鼻の上の穴から水を注ぎ、下の穴から出てくるという洗浄法です。すぐ慣れるし、苦痛はありません。私は顔を洗うとき、ぬるま湯を手に汲んで両鼻で吸い込みます。すこし喉に達する程度吸いこんで鼻から吹き出します。点鼻薬の容器に水を入れ何度も噴霧する方法もいいみたいです。鼻腔の奥深くには届かないみたいですが入り口周辺は広範囲に洗浄できるし苦痛がありません。ぜひ、この機会に鼻洗浄の習慣をつけていただきたいと思います。

手洗いについて
石鹸を使いていねいに洗って下さい。特に指の付け根、爪のまわりはよく洗うことが大切です。
皮膚には本来常在菌がいて、いろいろな細菌や真菌などのバランスが保たれています。常在菌を殺しつくす抗菌剤入りの薬用石鹸は予防目的の使用には不必要であると考えます。

マスク、うがい・鼻洗い、手洗いの励行で感染予防に努めましょう。

 

スズキ薬局 鈴木荘司
TEL 082-879-3993